姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
***
4時間目の授業が終わり、昼休みが始まった。
広瀬真は授業時間内に収まらなかった応用問題を解き切ってから休憩したいと言ったので、私と榛名聖と近江涼介の3人で先に旧校舎に向かうことにした。
「あ。」
後ろ側の出入り口から教室を出たところで、B組の教室から天音ちゃんとその友達3人が出てくるところに出会した。
私の声に反応して友達の輪の中にいる天音ちゃんが振り返る。
そして私を見つけて笑顔で手を振ってきた。
「姫ちゃん!おはようございます。」
その笑顔にドキッとする。
何故なら私の隣には近江涼介もいるからだ。
「お、おはよう……。もう昼だけど……。」
緊張がそのまま声に乗っかってぎこちない。
天音ちゃんの友達たちは、私達のところに小走りで駆け寄っていく天音ちゃんに驚いたり近江涼介や榛名聖が自分たちの方を見ていることに赤くなったりしている。
(協力……しなければ……!でも、どうやって!?)
頭の中はフル回転。冬休み中読み込んだ少女漫画の内容を脳内でスクロールして、参考になりそうなシーンを探す。
そうこうしている間に天音ちゃんは小走りで私達の目の前に到達すると、そこで初めて近江涼介の方を見た。
「……おはようございます、近江くん。」
天音ちゃんが近江涼介に向かって礼儀正しく礼をする。
顔を上げた時の表情は、甘く唇を噛んでほのかな緊張に瞳が揺れていた。
「…………オハヨウ。」
無機質なのに涼やかに返ってきた挨拶に、少し離れて様子を見ていた天音ちゃんの友達が「ひゃっ」と興奮して裏返った声を飲み込む。
天音ちゃんの顔もパッと華やいだ。
……あれ?なんか、なんか……
モヤモヤが、増大して心を蝕む。
早く、早く何かいい方法をひらめかないと――……
「あっれぇ〜?栗谷さん、やっと俺達とも仲良くしてくれる気になったの〜?」
4時間目の授業が終わり、昼休みが始まった。
広瀬真は授業時間内に収まらなかった応用問題を解き切ってから休憩したいと言ったので、私と榛名聖と近江涼介の3人で先に旧校舎に向かうことにした。
「あ。」
後ろ側の出入り口から教室を出たところで、B組の教室から天音ちゃんとその友達3人が出てくるところに出会した。
私の声に反応して友達の輪の中にいる天音ちゃんが振り返る。
そして私を見つけて笑顔で手を振ってきた。
「姫ちゃん!おはようございます。」
その笑顔にドキッとする。
何故なら私の隣には近江涼介もいるからだ。
「お、おはよう……。もう昼だけど……。」
緊張がそのまま声に乗っかってぎこちない。
天音ちゃんの友達たちは、私達のところに小走りで駆け寄っていく天音ちゃんに驚いたり近江涼介や榛名聖が自分たちの方を見ていることに赤くなったりしている。
(協力……しなければ……!でも、どうやって!?)
頭の中はフル回転。冬休み中読み込んだ少女漫画の内容を脳内でスクロールして、参考になりそうなシーンを探す。
そうこうしている間に天音ちゃんは小走りで私達の目の前に到達すると、そこで初めて近江涼介の方を見た。
「……おはようございます、近江くん。」
天音ちゃんが近江涼介に向かって礼儀正しく礼をする。
顔を上げた時の表情は、甘く唇を噛んでほのかな緊張に瞳が揺れていた。
「…………オハヨウ。」
無機質なのに涼やかに返ってきた挨拶に、少し離れて様子を見ていた天音ちゃんの友達が「ひゃっ」と興奮して裏返った声を飲み込む。
天音ちゃんの顔もパッと華やいだ。
……あれ?なんか、なんか……
モヤモヤが、増大して心を蝕む。
早く、早く何かいい方法をひらめかないと――……
「あっれぇ〜?栗谷さん、やっと俺達とも仲良くしてくれる気になったの〜?」