姫君の憂鬱―悪の姫と3人の王子共―
「広瀬くん、早く行こっ?」
広瀬真の腕に自分のを絡めて引き寄せると、女共がわかりやすくたじろぐ。
広瀬真もほんのりと顔を赤らめながら目を三角にして動揺している。
「はっ……!?気安く触んじゃねぇ、ブス!」
「もう、照 れ 屋 さん♡」
嫌がる奴を強引に引き摺って掲示板までの花道を歩いてやった。
――ひと遊びしてスッキリしたし、もういいか。
それより、今日の目当てはテストの順位。
目の前の順位表の中から、“藤澤姫”の文字を探す。
合計点的に10位くらいから見るのが妥当だろうか?
(16位……よし。まずまずね。)
秀才だらけの青藍で、恥かかない様に影で必死こいて勉強した甲斐があった。
1学年200人の中でのこれなら十分過ぎる結果だ。
「ひーちゃんって、お勉強もできるんだね〜。」
榛名聖が隣でヘラヘラとそう言った。
「当然!少しでもスペックの高い男を落とそうと思ったら、賢くなきゃダメでしょ。」
「お前のそのモチベーションの上げ方、まじで気持ち悪いわ……。」
得意げに胸を張る私に、広瀬真はゲンナリしている。
「何よ、そういうあんたらの成績はどうなの?さて、どこに名前があるのかな〜?……ん?」
見つけたは見つけたが、その順位に私は目を見開いた。
そして大声で叫ぶ。心の中で。
んなぁあああああ!?