誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
 
 

 啓介のおかげでビリヤードの部屋も片付いたので、そちらに移動し、二人でそれぞれスマホを見ていた。

 いや、別にここで見なくてもいいのだが、なんとなく、
と明巳は思う。

 ビリヤードにダーツにバーカウンターにと遊ぶためのものがそろっているので、遊戯室という感じだった。

 ほたるはスマホを置いて立ち上がると、いつの間にか、ここに設置していたらしいゲームをはじめた。

 ここのテレビは大画面だし、音もいいので迫力があるらしい。

「なにやってるんだ?」

 ほたるは、いい感じに年季の入った革張りのソファをテレビに向け、座っている。

 画面を見て振り向かないまま、ほたるは答える。

「あ、これですか?
 従兄弟が貸してくれたんですけど。

 なんか世界を救うゲームです」

 ほたるが操っているらしいすごいスタイルの女性キャラは、助けてくれと叫んでいる、ゾンビに喰われそうな男のところに行きかけたが。

 その近くに金とライフが落ちているのに気づき、向きを変えてそちらに行った。

 人でなしだ……と思うが、一生懸命ゲームをやっている横顔を見て、可愛らしいと思ってしまう。
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