誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
次の日、職場で明巳は言った。
「昨日、某ほたるが言ってたんだが」
「……某ほたるって。
社長の周りには一人しかいないじゃないですか」
「飛んでるやつかもしれないだろ?」
「個別認識してるんですか? ホタル」
などという会話をしたあと、明巳はようやく本題に入った。
「昨日、修行に出されてたじゃないか、俺」
「こっちの仕事が滞るので、そういうの、そろそろやめていただきたいんですが」
と言われたが、カッとなって修行に出すのはじいさんなので、自分に言われても困るな、と明巳は思う。
「ほたるが女性の扱いはもう充分だと言うんだよ。
俺は自分でも女性にはあまり気を使えない方だと思うんだが」
すると、若田が笑って言った。
「それはあれじゃないですか?
嫉妬ですよ、きっと。
ほたるさん、社長が、客の女性にやさしくするところを見たくないんですよ」