誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
 実里は余計なことも言うが、意外によく働き、ほたるの母と仲も良くないのに、連携プレーが多い。

「実里さん、いろいろあとりがとうございます。
 ほんとうにお世話になりました」
と雑巾を握ったまま、ほたるが頭を下げると、実里は目をそらし、

「なによ。
 まるで、今から嫁に行くみたいね。

 やめてよ、寂しくなるから」
と言った。

 ほたるはちょっと笑って言う。

「小日向先生と同じこと言ってますよ」

「えっ、やめてよっ」
と実里は今度は強めに言ってきたが、少し照れているようにも見えた。

 そのとき、
「お疲れ様。
 差し入れ持ってきたわよ~」
と荷物を運ぶのに開け放したままの玄関から留子の声がした。
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