誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
「うん、そうだな。
 でも、ここではもう見納めだから。

 初めて、ここで会ったとき――」

 だから、初めては式場ですってば、と思うほたるに明巳は言う。

「まさか、こんなにお前を好きになるとは思ってなかった」

 ほたるの側に手をつき、キスしてくる。

「最後に一周、ぐるっと回ってみるか」
「そうですね」

 二人は思い出の残る部屋や、そもそも一度も立ち入らなかった部屋も見て回った。
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