誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
「杉田さん、言ってなかったですよね?」

 杉田は美春に引きずられて、買い出しに行ってしまっていた。

「杉田さんのお父さんも知らなかったのかもしれないな」

 二人でそっと上がってみる。

 細い階段を上がっていくと、そこに屋根裏部屋らしきものがあった。

 がらんした空間に、細く小さな灯りとりの窓から差し込む光。

 その中に見えるのは、久しぶりの侵入者に舞い上がる埃と、そして――

「足ーっ!」
と二人は叫んだ。

 足洗い屋敷の怪談のように、天井から巨大な足が突き出している。
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