誰にも言うなよ ~結婚式の後始末~
「泊まっていかないんですか?」
部屋ならいっぱいありますけど、とほたるは啓介に言った。
「いや、いい。
近くの別荘に泊まるから」
「別荘ですか」
「友だちと共有してるやつ、お前たちも来るか?」
ここよりは片付いているぞと言われる。
「いや~、家で寝る方が落ち着くんで」
そうほたるが言うと、明巳が、ん? という顔でこちらを見た。
啓介が、わしゃわしゃとほたるの頭を撫でる。
「なんなんですか。
やめてくださいっ。
あなたの中の私は拾ってきたときのままの年齢で、止まってますよねっ?」
「滅多に見ないからな」
「ほら、こういう父親なんですよっ」
とほたるは言ったが、明巳は笑っていた。