すき、という名前の花
もう少し先へ。
その先に、なにか大切なものが待っている気がして——
Aはゆっくりと歩を進めた。
奥へと進んでいくと、やがて、ぽっかりと空間がひらけた。
そこはまるで、誰かの夢の中に迷い込んだような場所だった。
壁一面に、動物や魚のかたちをした色とりどりの紙たちが、無造作に貼りつけられている。
ふわりと浮かんで、空を泳いでいるみたいに見えた。
誰かの心の中をそのまま散りばめたような、不思議で、少しあたたかい空間。
その一角には、またあの“紙の束”がいくつも重ねられていた。
でも、さっきのものとは少し違う。
こちらの束は分厚くはないけれど、一枚一枚がしっかりとしていて、手に取るとほんのり温もりが伝わってくるようだった。
触れた瞬間、Aは直感で、その束が二十枚ほどでできていることに気づく。
そっと、一束を手に取ってみる。
そして、ゆっくりと開いた——そのとき。
ページいっぱいに広がったのは、子どもが描いたような、やわらかな絵だった。
線はまっすぐじゃなくて、色も少しはみ出していて、それでもとても優しくて、どこか愛おしかった。
その先に、なにか大切なものが待っている気がして——
Aはゆっくりと歩を進めた。
奥へと進んでいくと、やがて、ぽっかりと空間がひらけた。
そこはまるで、誰かの夢の中に迷い込んだような場所だった。
壁一面に、動物や魚のかたちをした色とりどりの紙たちが、無造作に貼りつけられている。
ふわりと浮かんで、空を泳いでいるみたいに見えた。
誰かの心の中をそのまま散りばめたような、不思議で、少しあたたかい空間。
その一角には、またあの“紙の束”がいくつも重ねられていた。
でも、さっきのものとは少し違う。
こちらの束は分厚くはないけれど、一枚一枚がしっかりとしていて、手に取るとほんのり温もりが伝わってくるようだった。
触れた瞬間、Aは直感で、その束が二十枚ほどでできていることに気づく。
そっと、一束を手に取ってみる。
そして、ゆっくりと開いた——そのとき。
ページいっぱいに広がったのは、子どもが描いたような、やわらかな絵だった。
線はまっすぐじゃなくて、色も少しはみ出していて、それでもとても優しくて、どこか愛おしかった。