もう女じゃないなんて、言わせない
指が、震えた。

本気って――それ、本当に、私のこと?

セックスもしてない。

強がって、意地を張って、涙まで見せた私を?

「……悠真。」

声を出すのがやっとだった。

「嬉しい……」

ようやく、正直に言えた。

そして、その一言を聞いた悠真は、少し照れたように笑った。

「花柄のスカート、今日だけじゃなくて、また見せてよ。」

「うん……たまにね。」

「いや、できれば毎週。」

「わがまま。」

「それだけ本気ってこと。」

そう言って、悠真はワインを手に取り、グラスを私のほうへ差し出した。

「……乾杯しようか。本気の恋に。」

私は、そっとグラスを合わせた。

カチン――と、小さな音が、私の中で何かを溶かした。

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