「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
震える声でそう告げた途端、カイルの腕が強くなった。

次の瞬間、私はふわりと押し倒されていた。

「……っ、殿下……?」

ベッドに背中が沈み、カイルが私の上に覆いかぶさるようにして見下ろしていた。

彼の目は、怒ってもいない、困ってもいない。ただ、深く、真っ直ぐに私だけを見ていた。

「俺が君を、どれだけ愛しているか……君は知っているだろう?」

低く落ち着いた声。けれど、そこに込められた熱に、私は息を飲んだ。

「でも……」

私は涙をこぼした。自分がどれだけ弱く、愚かしいことを言っているか、痛いほど分かっている。

それでも、不安は消えない。

カイルは、私の頬に零れた涙を指で拭った。

「君が泣くなら……理由なんていらない。俺は、君のために動く。」

その唇が、そっと私のまぶたに落ちる。頬に、鼻筋に、そして唇に。

「……今夜は、君に“俺の愛”を教えてやろう。」
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