「妃に相応しくない」と言われた私が、第2皇子に溺愛されています
「伯爵令嬢、ティアナ・エルフェリア。」

老神官の声が響く。

「そなたをこの国の聖女として任命する。」

そして差し出されたのは、神殿の奥に代々伝わる“聖女の証”──白銀と水晶で形作られた神聖なティアラだった。

ティアナがそれを受け取ると、まばゆい光が瞬いた気がした。

「……神の加護が、そなたにあらんことを。」

一斉に頭を垂れる人々。私はその光景を見つめながら、ふと自分の胸に問いかけた。

(私と、全然違う……)

誰かと比べるつもりはなかった。けれど、心の奥にほんの少しだけ、冷たい風が吹いた気がした。

そして、驚くべき発表が式の終盤にあった。

「第2皇子、カイル・ヴェルナーグ」

厳かな神官の声が響く。

「そなたを、聖女ティアナ・エルフェリアの護衛役として任命する」

――護衛役?

その言葉が頭の中で反響する。

「謹んでお受け致します」
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