√スターダストtoらぶ
夢は過去の記憶を整理するために見るらしい。
色んな場面が組み合わさったり、
出会うはずのない人同士が出会っていたり、
願望が混ざったり、
絶望が混ざったりして、
とんでもない大作を見せて来る。
今朝方見ていた夢にはあの子が出て来た。
人一倍人見知りで
公園に行っても木の陰で足元の蟻の行列をじっと眺めているようなガキだった俺に
唯一話しかけてくれたのがあの子だった。
『何してるの?』
その子が俺の顔を覗き込んでくる。
俺は黙って蟻の観察を続ける。
するとその子がスカートのポケットから何かを取り出し、俺に差し出した。
『はい、これあげる』
知らない人から何ももらっちゃダメ。
母の教えが頭をよぎり、俺は立ち上がった。
逃げよう。
これ以上関わったらまずい。
『えっ?どこ行くの?』
彼女は着いてくる。
俺は走り出した。
母に似て運動神経は良い方だから女子1人振り切ることくらい容易いはずだった。
それなのに…
俺はすっ転んだ。
砂場を囲う煉瓦に気づかず、そのままドボンした。
『え?!大丈夫?』
彼女の顔が視界を覆う。
…あ。
これはもしかして…
心配してくれてる…?
俺、笑われてない?
彼女は続ける。
『ケガしてない?』
俺は首を大きく縦に振る。
みるみる頬が緩んでいく。
…あ。
笑った。
笑ってる。
…良かった。
胸が熱くなる。
じんわりと顔が熱っぽくなる。
そんな俺をよそに彼女はどんどん距離を縮めていく。
『はい』
彼女が右手を差し出した。
俺はサッと彼女の表情を盗み見た。
彼女はやはり笑っていた。
向日葵みたいな眩しい笑みだ。
きっと嘘じゃない。
こういうのを善意って言うんだろう。
俺は迷いを振り切ってその手を取った。
『よいしょっと』
砂場から助け出された俺はぼんやりと彼女を見つめた。
俺より小さいのになんでこんなに逞しいんだろう。
そんなことを思っていた。
真夏の日差しに目を細めながら彼女は公園の時計を見つめた。
『うわ、もう17時?!帰らないと!』
彼女は突如走り出した。
お礼、言ってない。
言わないと。
彼女が居なくなる前に…。
どんどん背中が小さくなる。
俺は口を開く。
でも思うように声が出てこない。
スースーと気の抜けるような音は俺にしか聞こえない。
はず、なのに。
彼女は振り返った。
『あのさ!』
俺は向日葵を見つめた。
『また…また明日、ね!』
両手をぶんぶん振りながら彼女は去っていく。
また明日…
俺はその言葉を信じたいと思った。
手を振りかえす。
彼女はまた笑った。
その笑顔と
手のひらに残る熱は
夢か
それとも
幻か。
俺は今でも
答えを
キミを
探している。
色んな場面が組み合わさったり、
出会うはずのない人同士が出会っていたり、
願望が混ざったり、
絶望が混ざったりして、
とんでもない大作を見せて来る。
今朝方見ていた夢にはあの子が出て来た。
人一倍人見知りで
公園に行っても木の陰で足元の蟻の行列をじっと眺めているようなガキだった俺に
唯一話しかけてくれたのがあの子だった。
『何してるの?』
その子が俺の顔を覗き込んでくる。
俺は黙って蟻の観察を続ける。
するとその子がスカートのポケットから何かを取り出し、俺に差し出した。
『はい、これあげる』
知らない人から何ももらっちゃダメ。
母の教えが頭をよぎり、俺は立ち上がった。
逃げよう。
これ以上関わったらまずい。
『えっ?どこ行くの?』
彼女は着いてくる。
俺は走り出した。
母に似て運動神経は良い方だから女子1人振り切ることくらい容易いはずだった。
それなのに…
俺はすっ転んだ。
砂場を囲う煉瓦に気づかず、そのままドボンした。
『え?!大丈夫?』
彼女の顔が視界を覆う。
…あ。
これはもしかして…
心配してくれてる…?
俺、笑われてない?
彼女は続ける。
『ケガしてない?』
俺は首を大きく縦に振る。
みるみる頬が緩んでいく。
…あ。
笑った。
笑ってる。
…良かった。
胸が熱くなる。
じんわりと顔が熱っぽくなる。
そんな俺をよそに彼女はどんどん距離を縮めていく。
『はい』
彼女が右手を差し出した。
俺はサッと彼女の表情を盗み見た。
彼女はやはり笑っていた。
向日葵みたいな眩しい笑みだ。
きっと嘘じゃない。
こういうのを善意って言うんだろう。
俺は迷いを振り切ってその手を取った。
『よいしょっと』
砂場から助け出された俺はぼんやりと彼女を見つめた。
俺より小さいのになんでこんなに逞しいんだろう。
そんなことを思っていた。
真夏の日差しに目を細めながら彼女は公園の時計を見つめた。
『うわ、もう17時?!帰らないと!』
彼女は突如走り出した。
お礼、言ってない。
言わないと。
彼女が居なくなる前に…。
どんどん背中が小さくなる。
俺は口を開く。
でも思うように声が出てこない。
スースーと気の抜けるような音は俺にしか聞こえない。
はず、なのに。
彼女は振り返った。
『あのさ!』
俺は向日葵を見つめた。
『また…また明日、ね!』
両手をぶんぶん振りながら彼女は去っていく。
また明日…
俺はその言葉を信じたいと思った。
手を振りかえす。
彼女はまた笑った。
その笑顔と
手のひらに残る熱は
夢か
それとも
幻か。
俺は今でも
答えを
キミを
探している。