√スターダストtoらぶ
玄関の掃除を終え、リビングに来た時に発見したカップ麺やお菓子のゴミを全部回収し、ゴミ捨て場に持って行った。

そんなことをしているからわたしを家政婦かなんかと思ったのか、受付のお姉さんに微笑みながら会釈されてしまった。

全く、勘違いばっかり。

一応まだ16歳なのですが。

とツッコむくらいの精神的余裕が出てきたのは今までの経験故だと思う。

悲惨な状況に嫌でも慣れてしまっているから、

こんなことどうってことない。

それよりも…

愁真さんをしばらく放置してしまった。

ゴミ捨てから戻るや否や慌てて自室のドアをノックする。


「愁真さん、大丈夫ですか?」


返事がない。

まさか気絶してる?

いや、でもさっき一応歩いていたし。

寝てるだけ、だよね?

なら、今のうちに帰るか。

長居しても、万が一ってことがあるし。


「あの、わたし帰りますね。何かあったら尚悟さんにでも頼んでください。では…」

「…」


やはり中から何も聞こえない。

ちょっと待って。

本当にやばいやつだったら…

わたしがここで勝手に帰って

数日後発見された時にはもう…

なんてことはない。

ないない。

絶対ない。

大丈夫。

…大丈夫、かな?


「…少しだけ」


そっとドアを開けた。

電気は点いておらず、壁時計のチクタク音が規則的に鳴っているだけ。

なんか…怖い。

見殺しにしたなんて言われても困るし、犯罪者扱いされるくらいならちゃんとこの目で確かめてから帰った方が絶対いい。

よし、行こう。

もう、行くしかない。


「…失礼しまーす」


電気をつけ、一歩二歩とベッドに近付く。

とは言ってもギリギリ顔が見える辺りで止まり、そっと覗く。

胸は上下してるみたいだし、

寝息も聞こえる。

なら、大丈夫。

帰ろう。


「お邪魔しました…」


そう呟いて踵を返したその時。
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