√スターダストtoらぶ
結局愁真さんから何も言われないまま、文化祭当日を迎えた。

わたしは絵那に変な探りを入れられるのが嫌だったから、やまりんと辻堂くんを誘い三人で回ることにした。


「他校の、しかも有名私立高校の文化祭に来られるなんて夢のようですぅ!らぶ先輩に感謝しかありません!」

「分かった、分かった。とりあえず今日は楽しもう」

「じゃあ遠慮なくハイスペイケメンの顔をこの目に焼き付けたいと思います」

「良いけど…ハメ外しすぎないようにね」

「はーい」


やまりんの脳内には24時間365日イケメンのことしかない。

今日も今日とて順調そうなのは良いことだけど、度が過ぎると周りに変な目で見られられかねない。

それで傷つくのはやまりんだって分かってるからわたしは敢えて忠告する。

一緒に出かける時は必ず。

それが自分の“好き”を守ることでもあり、

わたしがやまりんの“好き”を守ってあげられる唯一無二の手段なんだ。


「山岡くん楽しそうだね」

「うん。今日はいつもの何倍も張り切っちゃってる」

「なんかこうして歩いてると子どもが悪さしないように後ろから見守っている親みたいだね」

「あはは、確かに」


そう、なんだよね。

朝雪くんがはしゃぐタイプではないことは自明の理であり、やまりんがいるとわたしまで保護者っぽくなっちゃうんだ。

なんていうか、熟年夫婦…みたいな。

そんな安定感を醸し出してしまってる。


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