√スターダストtoらぶ
「あ、ここだ!えな先輩の占いの館!」

「うわーすごい。本格的だね」

「うん。絵那こういうの好きでこだわったって言ってたから」

「よーし、早速占ってもらおっと!」

「あ、ちょっと待ってやまりん!」


わたしたちの話も聞かず、勝手にドアを開けズカズカと入っていくやまりん。

2人で後を追う。


「何名様ですか?」

「あ、えっとさっき入っていった男子と3人で来てるんですけど…」

「すみません。そちらの方はもうご案内してしまったのでお二人で進んで頂いてもよろしいですか?」


朝雪くんに視線を流すといいよと頷いてくれた。

わたしは絵那の友達だと言って先に入ったやまりんが出てくるのを待っていた。

俄か勉強の占いだから当たるかどうか分からないけど、なんとなく占いとか運命みたいなものは幼い頃から興味があった。

というのも例の体質のせいなのだけれど。

どうしたらクズ男に引っかからずに穏便に過ごせるのか占ってもらいたいなんて考えてバカみたいなこともした。

あれは、中2の正月に初売りに行った時のこと。

わずかばかりのお年玉を持ってショッピングセンターの隅の方にある占いコーナーに親と逸れたフリをして1人で行った。

色々話を聞かれ、手相を見てもらうと、案の定『あなたは生まれつき男運がありませんねぇ』と言われた。

けれど、その後にこんなことも言われたんだった。

『だけどあんたは運命の1人と出逢う。この人しかいないって人に、ね。そうだねぇ、あと5年以内ってところかね。そう遠くない。それまで逃げ切れば必ず幸せになれる。幸せにしてもらえるし、あんたも相手を幸せにできるよ』


運命の人…

この人しかいないって思える人…

そんな人本当にいるのかな。


「…ちゃん。おーい、らぶちゃん」

「あわっ、ご、ごめん。ボーッとしてた」


わたしの意識が明後日の方向に飛んでいる間に朝雪くんは絵那とは別の人に占ってもらったらしく、やまりんと合流して外に出ていった。

うわぁ、1人とか緊張する…

絵那相手とはいえ、変なこと言われないか心配でならない。

わたしは意を決して黒いカーテンの向こうへと足を踏み入れた。


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