甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。
思わず顔をあげると、やっぱり、悔しさに歪んだ吉村さんの顔が映った。
「私はこんなに頑張って、瀬良くんに振り向いてもらおうとしてるのに……!
なんであんただけ、そんな特権があるわけ!?」
感情のままに声を出しながら、私の後ろを回って、屋上へと繋がるドアノブを掴む。
「瀬良くんは、あんたのことなんか好きじゃないに決まってるから!勘違いしないでよねっ」
ギイ、と鈍い音を立ててその扉が開く。
「これ以上、私の邪魔しないで!!」
「えっ、きゃあ……っ!?」
吉村さんは私のえりを掴んだかと思えば、正面に回って、私を突き飛ばした。
手に屋上のコンクリートの熱が伝わって、反射的に手を離す。
そのそばで、吉村さんが扉を閉めようとするのが見えて、急いで立ち上がったけど、無情にもバタン、と大きな音を出てて扉は閉まってしまった。
「えっ、嘘……」
ドアノブを掴んで、開けようとするけど、びくともしない。