甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


すごい、すごい。
入る前から満たされそう。


「はしゃぎすぎだろ、ゆあ」

「だ、だって、ずっと行ってみたかったんだもん……!」

「……行ったことないの?」

「うん、初めて」


千紘くんは、目を小さく開いて、「めずらしー」と口にした。

私たちが住んでいる街では、ここの水族館に来たことがある人は大半だと思う。

たしか、小学一年生か二年生のときの遠足も、ここだったと思う。
だけど私は当日になって熱を出して、遠足に行けなかった。

あのときのリベンジも果たせる気がして、やっぱりわくわくする。


最初はふたりで水槽を見て回った。

数万匹にものぼるイワシの大群や、小さな貝や魚、エイなどの大きな魚まで。

初めて見る魚ばっかりで、思わずテンションが上がってしまう。


「千紘くん、これ見て!」

「おっ、なにこれ、アザラシ?」

「そう!えーっすごい!私初めて見た!」


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