甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


私が食べてる間も、瀬良くんはおいしいと連呼してくれるから、嬉しくなってしまう。


こんなにおいしいって言われたの、初めてかも……っ。

頬が緩むのを感じながら、私も食べ進める。


すると、なんとなく視線を感じて。

顔をあげると、驚いたような顔をした瀬良くんと目が合った。


「椎葉さんが笑ってるとこ、初めて見た」

「……っ、え」


たしかに……。

瀬良くんはすぐからかってくるから、いつもムキになった顔ばかりしてたかも。


瀬良くんの言葉で、一気に頬の力が抜けて。
思わず、小さく声をあげて笑ってしまった。


「だって瀬良くん、おいしいって言ってくれるから、嬉しくて」

「……ふーん」


瀬良くんは私を見たまま、同じようにふっとほほ笑んで。


「笑った顔、かわいいじゃん」

「な……っ」


どきん、と心臓が跳ねた。

じわじわと顔が熱くなるのを感じる。


な、なにそれ……っ。


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