甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


すると、いつもとはちがう──まるでオオカミみたいな、その瞳にとらえられた。


「……なんであいつのこと、名前で呼んでんの」

「な、なんでって……」


瀬良くんは靴を脱いだかと思えば、私の方にじりじりと迫ってきて。

私は瞳をそらせないまま、一歩ずつ後ずさる。


「呼んでって、言われたから……」

「……ふーん」


そのまま後ずさっていると、背中が壁にぶつかって。


……どうしようっ、これ以上は逃げられない。

なのに瀬良くんは、どんどんこっちに迫ってくる。


……そして。

私の両耳の横には、瀬良くんの両手。

なぜか壁まで追いやられて、か、壁ドン……されてしまった。


「瀬良くん、なにして……っ」


近い……っ。

瀬良くんのその整った顔が、私のすぐ前にある。
その差はわずか十五センチほど。


心臓はドキドキとうるさいし、顔はきっと真っ赤だ。


「ゆあは、」


すぐそばで聞こえる声。

その一音一音に心臓が反応して、トクトクと鼓動を打つ。


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