甘い独占欲と溺愛で、もう絶対離さない。


な、な、な……っ、なに言ってるの……!?


唯斗くんからのかわいいと、千紘くんからのかわいいとで、どうして鼓動の音が違うんだろう。

どうして……千紘くんからのかわいいの方が、嬉しいと思っちゃうんだろう。
……過剰に反応、しちゃうんだろう。


「俺、容赦しないから」

「なにに……?」

「ゆあに」

「んーと……?」


どういうこと……?

戸惑う私に、瀬良くんは柔らかく笑う。


「分からなくていーよ、今は」

「んー……?」

「今は、ね」


今は、を強調した千紘くんが気になったけど、あえてスルーすることにした。


「ゆあ、先戻ってていーよ」

「分かった……」

「俺もすぐ行く」

「……うん!」


とどまるのが正解なのかもしれないけど、ここは遠慮せず、先にキッチンに戻ることにした。

私、料理の途中だし……!!


そそくさとキッチンに戻る私。

私が戻ったのを確認すると、千紘くんははああ、と大きなため息をついて。


「なんであんなかわいいの……」


とか、


「絶対落ちた……」


とか、色々つぶやいていたらしい。


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