甘い記憶を溶かしたら
私はソッと昴先輩のスーツを掴んで近づいたら昴先輩の手が頬から首筋裏を包んで引き寄せられた。
「あの頃、好きだった。でも言えないまま……会えてやっぱり可愛いなって。好きだなって……俺もまた好きになった」
そんな告白、嘘みたいだ。これは本当に夢じゃないのだろうか。
「結局ずっと好きなのかもしれない」
「え……」
「檸檬ドロップスの開発にも手を挙げて参加したのは俺にとっても忘れられない飴だったから」
泣いてる私に差し出してくれた思い出の飴。
「この飴も……好きになってくれる?」
特別な味がまた増える。思い出が今と交差して溶け合うの。新しい好きを重ねるみたいに。
「好き……」
好きが増える。好きばかりが溢れてくる。
「叶美って、呼んでいい?」
「はい……」
昴先輩の指先がくちびるを撫でるから、それに薄く口を開けると舌の上で飴が転がって……。
「この飴食べると、叶美とのキスを毎回思い出しそう」
思い出して。
だって私だって思い出すから。檸檬ドロップスは大人になった私たちを結びつけてくれたキスの味だから。
「私も……」
そう答えたらそのまままたくちびるが重なって、飴ごと食べられそうな深いキスを抱き合いながら繰り返す。
静かな夜、星が落ちてきそうなほど綺麗な夜空の下。
甘い息を絡めながら扉の奥へ吸い込まれるように外の世界から遠のけば、静かなふたりだけの世界に包み込まれた。
end
「あの頃、好きだった。でも言えないまま……会えてやっぱり可愛いなって。好きだなって……俺もまた好きになった」
そんな告白、嘘みたいだ。これは本当に夢じゃないのだろうか。
「結局ずっと好きなのかもしれない」
「え……」
「檸檬ドロップスの開発にも手を挙げて参加したのは俺にとっても忘れられない飴だったから」
泣いてる私に差し出してくれた思い出の飴。
「この飴も……好きになってくれる?」
特別な味がまた増える。思い出が今と交差して溶け合うの。新しい好きを重ねるみたいに。
「好き……」
好きが増える。好きばかりが溢れてくる。
「叶美って、呼んでいい?」
「はい……」
昴先輩の指先がくちびるを撫でるから、それに薄く口を開けると舌の上で飴が転がって……。
「この飴食べると、叶美とのキスを毎回思い出しそう」
思い出して。
だって私だって思い出すから。檸檬ドロップスは大人になった私たちを結びつけてくれたキスの味だから。
「私も……」
そう答えたらそのまままたくちびるが重なって、飴ごと食べられそうな深いキスを抱き合いながら繰り返す。
静かな夜、星が落ちてきそうなほど綺麗な夜空の下。
甘い息を絡めながら扉の奥へ吸い込まれるように外の世界から遠のけば、静かなふたりだけの世界に包み込まれた。
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