もう一度、君と恋をするために
「新しい恋、始めないの?」

そう尋ねると、悠一がふと私の手元を見て、そっと手を伸ばしかけた。けれど、そのまま握らなかった。

触れる寸前で止まった、その温度。

ほんの数センチの距離が、どうしようもなくもどかしい。

「……俺のこと、心配?」

その問いに、少しだけ笑って返す。

「だって……元カレだよ?」

そう言うと、悠一はふっと笑った。

「あはは。そうだな、元カレか。」

笑ってるけど、どこか寂しそうなその声に、やっぱり私は――まだこの人に、縛られていると痛感した。

翌日の昼休み、三浦さんがいつものように私のデスクに現れた。

「明日、食事に行きませんか?」

唐突な誘いに、思わず顔を上げてしまう。

「え……?」

三浦さんは少し照れたように笑いながら、でもどこか決意を感じさせる声で言った。

「いつまでも、ランチだけじゃ彼氏にしてもらえないと思って。」

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