百花繚乱
ああ、お勉強の方ですか?
ええ。
倫太郎様も紳太郎様も、勉強に関しては何の不満も言わずに、一生懸命、頑張っていらしゃいましたよ。
お二人とも、旦那様の後を継いで、立派な医者になるのだと、仰っていましたから。
ところでお二人には、妹さまが一人いらっしゃって、名前を風音(カザネ)様と言いました。
お二人とも、特に紳太郎様は、この風音様を可愛がっていらしたんです。
ただ風音様は、生まれつき身体が弱い方で、いつも床に臥せっているようなお子様でした。
こんな事言うのもあれなんですがね。
とにかく、お金は持っている家でしたから、風音様には専属の医者、何人かの家政婦もつき、24時間お世話している状態でした。
甘やかしている?
傍から見れば、そう見えるのでしょうけど、当の風音様は重い心臓の病気で、いつ心臓が止まってもおかしくない状態だったんです。
その中で紳太郎様は、時々本を読んであげたり、一緒に双六をしたり。
ええ。
倫太郎様も紳太郎様も、勉強に関しては何の不満も言わずに、一生懸命、頑張っていらしゃいましたよ。
お二人とも、旦那様の後を継いで、立派な医者になるのだと、仰っていましたから。
ところでお二人には、妹さまが一人いらっしゃって、名前を風音(カザネ)様と言いました。
お二人とも、特に紳太郎様は、この風音様を可愛がっていらしたんです。
ただ風音様は、生まれつき身体が弱い方で、いつも床に臥せっているようなお子様でした。
こんな事言うのもあれなんですがね。
とにかく、お金は持っている家でしたから、風音様には専属の医者、何人かの家政婦もつき、24時間お世話している状態でした。
甘やかしている?
傍から見れば、そう見えるのでしょうけど、当の風音様は重い心臓の病気で、いつ心臓が止まってもおかしくない状態だったんです。
その中で紳太郎様は、時々本を読んであげたり、一緒に双六をしたり。