私の心の支えは渚君
「それで陽和さん。今日は何があったの?」
また契約が取れなくて上の人から叱られた?
さすが渚君
いつも私の話を聞いてくれるてるだけあって、聞く内容がなんとも鋭い
「そうなんだよ。今日は契約が決まりそうなお客さんだったんだけど、家賃のところで折り合いがつかなくて、上手く他の物件も紹介できなくて、結局違う不動産屋に行くからいいって言われて契約逃しちゃった」
私はハーと溜息をつきながら渚君に愚痴を吐露した
何で後一歩のところで契約が取れないんだろう?
私この仕事向いてないのかな?
私は誰にも見せられない弱音を渚君に言ってしまうのが日課になっていた
すると渚君は私の頭をポンポンと撫でて、私を慰めてくれる
「陽和さんは正直すぎるのかもね。営業の割には人が良すぎるから、正直すぎて契約が取れないのかも?」
渚君は相変わらず鋭い
何で分かるの?
私は思わず口に出して言っていた
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