さっちゃんの足跡

27. 三学期

 冬休みを終えて寄宿舎に帰ってきたさっちゃんです。 疲れてるみたいだね?
久しぶりにママともたっぷり遊んでいたんだし甘えることも出来たしちょいとネジが外れてるのかも?
 自習時間が来ても何だかボーっとしてます。 室長の明美さんは心配そう。
寮には学校の先生も泊まりに来ます。 舎監ですね。
 自習時間の間にも時々見回りに来ます。 そのたびにビクッとします。
さっちゃんはというと机に向かって頬杖を突いたまま。 何を考えているんでしょう?
 「さっちゃんは何をしてたのかなあ?」 寮母の一人が優しく話し掛けてきました。
「久しぶりにママと雪合戦をしました。」 「そう? 楽しかったでしょうねえ。」
「パパも鬼になってくれて楽しかったです。」 「そっか。 いっぱい遊んでもらったのね?」
「はい。」 「じゃあさあこれからは勉強ももう一頑張りね。」
「うーーーーん。」 「どうしたの?」
「分からないことだらけで、、、。」 「そっか。 点字もまだまだこれからだもんね。 じゃあさあ隣に2年生の愛子ちゃんが居るから愛子ちゃんに教えてもらいなさいよ。」
「でも、、、。」 「私から頼んであげるわよ。 待っててね。」
 寮母の文子さんは10分ほどして愛子ちゃんを連れて戻ってきました。
「さっちゃんもこれから点字が読めるようになるといいね。 愛子ちゃんは優しい子だからきちんと教えてくれるわよ。」 「よろしくね。」
「あっはい。」 「さっちゃん、お願いする時は何て言うのかな?」
「えっと、、、。」 「よろしくお願いしますって言うのよ。 さあ言ってみよう。」
「よ、よ、よ、、、、よろしくお願いします。」 「さっちゃん、言えたけどもっと大きな声ではっきり言いなさい。 恥ずかしがることは無いんだから。」
「はい。」 「じゃあさあ愛子ちゃん 教えてあげてね。」
「はーい。」 文子さんは安心したのか、事務所に戻っていきました。
 そんなこんなでさっちゃんも三学期がスタートしたわけです。 まだまだ慣れない学校生活ももうすぐ1年。
新学期になれば一年生が入ってきます。 さっちゃんは大丈夫なんでしょうか?
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