さっちゃんの足跡
28. 卒業式
3月になりました。 でもまだまだ寒いですねえ。
雪はそんなに降らなくなりましたけど、朝はまだまだ嫌になるくらいに寒いです。
7時に起こされて掃除やら点呼やら食事やらを済ませて学校へ行きます。
玄関を出るとまだまだ寒い北風が容赦なく吹き付けてきます。
それでも今日は八日。 昨日の練習通りに卒業式が行われます。
さっちゃんたちも遊んでもらった6年生が卒業するんです。 でも会えなくなるわけじゃありません。
小学部から中学部へ進むだけ。 でも感動しないわけにはいかない。
卒業生が卒業証書を受け取ってみんなに拍手で見送られる時にはなぜか泣いてしまいます。
一般校とはそこが違うね。
だから初めて盲学校に来た人たちはみんな戸惑います。 卒業しても自由に会えるんだから。
さっちゃんも席に座って今日は緊張しまくり。 ずっと固くなってます。
6年生の子たちがお礼を言い、在校生たちが励ましのエールを贈る。
そしてみんなで〈蛍の光〉を歌って送り出すんです。
もっと上の人たち、中学部から上になると他の学校へ行ったりする人も出てくるから簡単に会えなくなる人も居ます。
高等部になると学内でも勉強する教科によってクラスが分かれます。
一般教科を勉強する普通課とマッサージを勉強する保健理療課です。
以外にも音楽や音楽理論などを勉強する音楽課、コンピューターや情報処理を勉強する情報処理課なんかも有ります。
その上には専講課なんてのが有りまして理療課はマッサージに加えて鍼灸の勉強もします。 さらには理学療法課も有りまして、ここはリハビリテーションを勉強しています。
こういう資格コースを卒業すると社会に出て行くだけ。 本当にお別れです。
ここから理療課を卒業するまでに15年掛かります。 長いなあ。
でもまだまださっちゃんたちはそんなことは知りません。 毎日が発見の連続ですから。
ママはそんなさっちゃんを見ながら秘かに点字の勉強を始めました。
(これでさっちゃんに手紙を書いて驚かせてやるんだ。)
仕事から帰ってくるとテキストを読みながらコツコツと点字を打ちます。 あんまりやってると指が痛くなるんだよなあ。
疲れては投げ出し、お父さんに笑われながら点字を打ってます。 大変。
そうやって今年もママは春を迎えるのでした。
雪はそんなに降らなくなりましたけど、朝はまだまだ嫌になるくらいに寒いです。
7時に起こされて掃除やら点呼やら食事やらを済ませて学校へ行きます。
玄関を出るとまだまだ寒い北風が容赦なく吹き付けてきます。
それでも今日は八日。 昨日の練習通りに卒業式が行われます。
さっちゃんたちも遊んでもらった6年生が卒業するんです。 でも会えなくなるわけじゃありません。
小学部から中学部へ進むだけ。 でも感動しないわけにはいかない。
卒業生が卒業証書を受け取ってみんなに拍手で見送られる時にはなぜか泣いてしまいます。
一般校とはそこが違うね。
だから初めて盲学校に来た人たちはみんな戸惑います。 卒業しても自由に会えるんだから。
さっちゃんも席に座って今日は緊張しまくり。 ずっと固くなってます。
6年生の子たちがお礼を言い、在校生たちが励ましのエールを贈る。
そしてみんなで〈蛍の光〉を歌って送り出すんです。
もっと上の人たち、中学部から上になると他の学校へ行ったりする人も出てくるから簡単に会えなくなる人も居ます。
高等部になると学内でも勉強する教科によってクラスが分かれます。
一般教科を勉強する普通課とマッサージを勉強する保健理療課です。
以外にも音楽や音楽理論などを勉強する音楽課、コンピューターや情報処理を勉強する情報処理課なんかも有ります。
その上には専講課なんてのが有りまして理療課はマッサージに加えて鍼灸の勉強もします。 さらには理学療法課も有りまして、ここはリハビリテーションを勉強しています。
こういう資格コースを卒業すると社会に出て行くだけ。 本当にお別れです。
ここから理療課を卒業するまでに15年掛かります。 長いなあ。
でもまだまださっちゃんたちはそんなことは知りません。 毎日が発見の連続ですから。
ママはそんなさっちゃんを見ながら秘かに点字の勉強を始めました。
(これでさっちゃんに手紙を書いて驚かせてやるんだ。)
仕事から帰ってくるとテキストを読みながらコツコツと点字を打ちます。 あんまりやってると指が痛くなるんだよなあ。
疲れては投げ出し、お父さんに笑われながら点字を打ってます。 大変。
そうやって今年もママは春を迎えるのでした。