憧れだった貴方と恋をする〜左小指のピンキーリングは素敵な恋を引き寄せる〜
(全治1ヶ月か……)
学祭も近くなるし、遥海くんの生活リズムを考えなきゃ、お節介と言われたら素直に引こう……
お風呂から出たさくらはパソコンで1週間の授業時間と遥海くんの部活とバイトを知ってる限り表にしてパソコンを閉じてベッドに入る。
(早めに私は寝て自分の睡眠時間も確保しないとね、おやすみ、遥海くん……)
朝、さくらが起きると遥海くんは隣にいなかった。
もしかして……
リビングにいくとソファで寝ていた。
(私を起こさないようにだよね……)
遥海くんなりの気配りなんだろうな、さくらは自分の部屋から布団を持ってきて遥海くんにそっと掛けた。
「いい匂い」
リビングから声がした。
「起きた?お風呂どうする?」
「シャワーする、痛ってぇ!」
「大丈夫?」
さくらが寄っていく。
「さくら、ごめん、立たせて」
「うん」
松葉杖は外で使うから玄関においてあると言う。
部屋が汚れるだろ?と遥海くんは言ったが雨の日じゃなかったらいいよとさくらは言ったのだが……大丈夫と言われた。
後、風邪ひくからベッドで寝てと遥海くんに言っておいた。
朝の支度を終えて一緒に玄関に行く。
「さくら」
「ん?」
「チュッ、今日もありがと」と頭を引き寄せられておでこにキスをくれた。
「遥海くんの役に立てて嬉しいよ、あっ、重かったらちゃんと言ってね、付き合い方が私はよくわかんないし」
「ん、凄く助かるよ」
いつも眠くてボーッとしてたけどさくらがいる安心感で眠りも深くて疲れが取れると言ってくれた。