真夜中のブラックkiss
上京して3年目。
先程、午前0時を過ぎに無事に終電を逃すと私は25歳になった。
「……片思い3周年おめでとう」
自分でも拗らせてるなと思うが、この片想いがやめられない。
抜け出せないのは多分、いまの関係がちょうどいいからだ。
形を変えれば、この居心地のいい関係はきっと消えてなくなってしまうから。
踏み出せない。
きっと今夜も。
明日も明後日の夜も。
それでも一縷の望みをかけて、私は酔いの回った頭で嘘のメッセージを送信する。
──『ごめん。終電逃した』
それだけ送るとスマホをポケットに突っ込む。
いつもよりやけに瞼が重いのはなぜだろう。
元々お酒が強くない私はいつもレモンチューハイ二杯で酔っ払うのだが、誕生日を迎えることもあり、何か変わるかも、今夜こそ酔いに任せてこの片思いを終わらせられるかもと三杯目のチューハイに手を出したのが間違いだったのだろう。
「はぁあ」
私は深いため息を吐くと、重力に逆らうことなく静かに瞼を閉じた。
先程、午前0時を過ぎに無事に終電を逃すと私は25歳になった。
「……片思い3周年おめでとう」
自分でも拗らせてるなと思うが、この片想いがやめられない。
抜け出せないのは多分、いまの関係がちょうどいいからだ。
形を変えれば、この居心地のいい関係はきっと消えてなくなってしまうから。
踏み出せない。
きっと今夜も。
明日も明後日の夜も。
それでも一縷の望みをかけて、私は酔いの回った頭で嘘のメッセージを送信する。
──『ごめん。終電逃した』
それだけ送るとスマホをポケットに突っ込む。
いつもよりやけに瞼が重いのはなぜだろう。
元々お酒が強くない私はいつもレモンチューハイ二杯で酔っ払うのだが、誕生日を迎えることもあり、何か変わるかも、今夜こそ酔いに任せてこの片思いを終わらせられるかもと三杯目のチューハイに手を出したのが間違いだったのだろう。
「はぁあ」
私は深いため息を吐くと、重力に逆らうことなく静かに瞼を閉じた。
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