御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
──夫。

この人は本気で、私を妻にしようとしてくれているんだ。

律さんの指先が、ゆっくりと私の肌に触れる。

ブラウスのボタンを外しながら、頬に、首に、鎖骨に、くちづけを落としていく。

「満足させる。一生、俺に抱かれたいって、思わせるから。」

低く甘い声が、耳元で囁かれる。

私の身体が、ビクリと震えた。

「千尋……」

名前を呼ぶ声が熱を含んでいて、鼓動が速くなる。

スカートがするりと抜け落ち、ストッキングを剥がす手が、震えているのが分かった。

「……律さんも、緊張してる。」

「当たり前だろ。千尋が、俺の初めての“妻”になる夜なんだから。」

肌が重なると、律さんの体温がそのまま私に流れ込んでくる。

指先が、太腿から腰をなぞり、くちづけが胸元に落ちる。

「こんなに綺麗なのに……隠してたんだな。」

「……見ないでよ。」

「ずっと、見ていたい。」
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