御曹司との交際0日婚なんて、聞いてません!──10年の恋に疲れた私が、突然プロポーズされました
低く掠れた声。熱を帯びた瞳が、私を見下ろしている。

「今夜、泊ってもいい?」

耳元で囁かれるように問われて、私は小さく頷いた。

「うん……」

ソファの明かりだけが灯るリビングで、律さんの手が私の頬を包む。

優しいくせに、どこか焦れたような熱が伝わってくる。

そして私たちは、ゆっくりとベッドへと移動した。

何度も重ねるキスが、少しずつ熱を帯びていく。

「……あー、緊張する。」

律さんがポツリと漏らすように言った。

私は思わずクスっと笑ってしまう。

「モテそうなのに。女を抱くときは、緊張するの?」

「今までは緊張しなかったよ。」

そう言いながら、律さんは私の頬に優しくキスを落とした。

そのまま、そっと私をベッドに押し倒す。

「今夜は、俺が……“夫”になれるか、試されてる気がして。」

「なにそれ……」

私は照れ隠しのように笑ったけれど、胸が熱くなる。
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