あの夏の夜の続きは今夜
「浮島は女からビンタされそうだよね」
「それがね、期待させないからそうでもないんだよね。好きになられそうだったら最初に線を引くから」

軽く絶句して浮島の顔を見る。

「いとちゃんは俺のこと好きになっていいよ」

本当か嘘か分からない表情で言う。冗談かお酒の勢いか。こちらの方が反応に困った。

「ならないから大丈夫」
「そうですか」

私の言葉に浮島がため息混じりに言う。日本酒の香りが口の中で膨らんで広がって鼻から少しずつ抜けていく。そこに私の膨らんだ気持ちを乗せるように、少し体の外に逃す。

この目の前の人が私のことを好きになるわけがなくて。

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