悲劇のセイレーンにささやかな愛を
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「みんなおつかれさまー!」
「最優秀賞本当におめでとう。じゃ、乾杯」
「「「「「「「「かんぱーい!!」」」」」」」」
合唱コンクールが終わり、ただ今夜の6時。
残れる人は残って、焼肉屋に打ち上げしにきた。
実行委員の二人がかけ声を言い、合わさるグラス。
「紫水!これ頼めるか?」
「おう、任せな」
「片桐くん、これもう食べていいと思う?」
「見せて。……あー、もう少し焼いて」
普段からなぜか頼られることが多い俺は、今日もあちらこちらへ飛んでいく。
「紫水お疲れ様!……って、まだ一個も食べてなくない?」
「彩芽。まぁ慣れてるの俺くらいだしな」