悲劇のセイレーンにささやかな愛を



「凰牙は何にするんだ?ってもう決めてるのか」

「彩芽は即決だからな。まぁ俺は彩芽が選んだやつならなんでも着るが」

「さすが重すぎる愛をお持ちで、イデッ」

「秋斗、お前は少し皮肉を減らせ」

「ごめんごめん。俺はこれにしようかな」



そう言って秋斗が取ったのはグレーの地に白の葉のような模様が描かれている。

驚いた。

てっきり、秋斗ならふざけて変なやつを選ぶと勝手に想像していたから。



「珍しいな、秋斗がまともなんて」

「あははっ、ひでー」
 


同じく驚いている様子の凰牙に笑って返していた。


< 79 / 123 >

この作品をシェア

pagetop