悲劇のセイレーンにささやかな愛を





結局、花火が始まる1時間前に全員が揃った。



「焼きそばうまー!」

「やっぱ屋台と言えばラムネだよな」

「いや焼きとうもろこしだろ、まじで美味い」

「澪ちゃん、りんご飴いる?」

「……!」



各々自由に食べ物を頬張る。

その間も、俺は澪と秋斗から注意が逸らせなかった。

あの後何があったのか。
って、そんなこと聞けるかよ。

悶々としていたら食べ終わり、凰牙が全員分のゴミを捨てに行ってくれた。



「悪い、俺と彩芽は向こうで見てもいいか」

「ごめんね、みんなで行こって私が言い出したんだけど、」

「いーから、これくらい想定内だって」

「イチャイチャすんだろ、行ってこいよ!」

「!……っ!」


< 86 / 123 >

この作品をシェア

pagetop