悲劇のセイレーンにささやかな愛を
結局、花火が始まる1時間前に全員が揃った。
「焼きそばうまー!」
「やっぱ屋台と言えばラムネだよな」
「いや焼きとうもろこしだろ、まじで美味い」
「澪ちゃん、りんご飴いる?」
「……!」
各々自由に食べ物を頬張る。
その間も、俺は澪と秋斗から注意が逸らせなかった。
あの後何があったのか。
って、そんなこと聞けるかよ。
悶々としていたら食べ終わり、凰牙が全員分のゴミを捨てに行ってくれた。
「悪い、俺と彩芽は向こうで見てもいいか」
「ごめんね、みんなで行こって私が言い出したんだけど、」
「いーから、これくらい想定内だって」
「イチャイチャすんだろ、行ってこいよ!」
「!……っ!」