本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「でも、使い勝手はよさそうですよね。首飾りにすると目立ってしまうと思いますけれど……防御の魔術を込めておけば、自分の身を守れそうですね」

 たくさんの魔力宝石を連ねると、どうしても本物の宝石と輝きが違うのに気づいてしまう。では、耳飾りならどうだろう。髪型によっては、耳飾りは目立たない。

 指輪もありかもしれない。手も目立つ場所だが、一粒だけなら、輝きが違うのに気づかれにくいと思う。

「そうか、そういう使い方もあるか」

「王太子殿下や、王女殿下の身に着けるものに仕込んでもいいかもしれませんね」

 王族が身に着けるなら、飾りボタンやタイピン、髪飾りなどがよさそうだ。万が一のことがあっても、魔力宝石を身につけていれば、解決できることがあるかもしれない。

『なあなあ、セリカ。本当にいいのか?』

「ええ、もちろん。アーノルドとおそろいで、あたくちが選んだのだから」

 最初のうちは文句を言っていたパパベルも、すっかり気に入ってしまったようだ。短い手を持ち上げ、首飾りに触れている。

「王太子殿下、今日のマナーはとても素敵ですよ」

「本当?」

「はい、完璧です」

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