本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 書棚から医学書を取り出し、まずは目を通してみる。少し難しいかもしれない。

(……本当は、専門家の先生にお願いした方がいいのだろうけど)

 医学の知識を確実にものにしたければ、きちんとした指導者について学ぶべきだ。

 だが、生まれて十五年。

 これまでの人生でリティスは悟りきっていた。父が、リティスのために専門家を雇ってくれることなどあり得ない。

 しかたない。書物から得られるだけの知識を得よう。あとは、実践の機会に恵まれた時に積極的に実践していくだけだ。

 かすり傷ぐらいの治癒魔術ならすでに身に付けているが、上級の魔術ともなると独学は難しそうだ。

(そうだ、図書館に行って、最新の医学書はどんなものがあるのかも見てみようっと)

 ここに収められているのは、生前曽祖母が集めたものばかり。

 医学は日々進歩しているから、医学書については最新のものを読めるようにした方がいい。近いうちに、図書館に行かねば。

 なんて考えている間に、時間はどんどん過ぎていく。

 気がついた時には、日はすっかり傾いていた。

(……大変!)

 食事の前にきちんと着替えなければならない。

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