本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「こら、セリカ! それは、今はいいんだ! お前は、おとなしくしていなさい……!」
イレクスは慌ててセリカをたしなめたけれど、もう遅い。セリカはにこにことしたまま続けた。
「だって、お兄様、パートナーがいないのでしょ? あたくちが一緒に行ってあげましょうか」
「……それはどうかな」
パートナーということは、何か社交上の催しで同伴者が必要ということか。
一応貴族なので、リティスにもその程度の知識はある。あまり好まないとはいえ、貴族の娘である以上、断れない社交というものは存在する。
(でも、殿下は今までどなたかを同伴していた気がするのだけれど)
今までアザレウスが行事に出席する時、パートナーがいなかったということはないように記憶している。
もしアザレウスが一人で出席していたならば、フィノラが大騒ぎしていただろうから。
「……リティス嬢。実に頼みにくいんだが――今度の夜会、同伴を頼めるだろうか」
「私が、ですか……?」
頼みにくいという言葉通り、言いにくそうにしながらアザレウスは切り出した。
「今までは、どうなさっていたのです? 私に頼む必要もないような」
イレクスは慌ててセリカをたしなめたけれど、もう遅い。セリカはにこにことしたまま続けた。
「だって、お兄様、パートナーがいないのでしょ? あたくちが一緒に行ってあげましょうか」
「……それはどうかな」
パートナーということは、何か社交上の催しで同伴者が必要ということか。
一応貴族なので、リティスにもその程度の知識はある。あまり好まないとはいえ、貴族の娘である以上、断れない社交というものは存在する。
(でも、殿下は今までどなたかを同伴していた気がするのだけれど)
今までアザレウスが行事に出席する時、パートナーがいなかったということはないように記憶している。
もしアザレウスが一人で出席していたならば、フィノラが大騒ぎしていただろうから。
「……リティス嬢。実に頼みにくいんだが――今度の夜会、同伴を頼めるだろうか」
「私が、ですか……?」
頼みにくいという言葉通り、言いにくそうにしながらアザレウスは切り出した。
「今までは、どうなさっていたのです? 私に頼む必要もないような」