本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 それに、王妃の前で失礼だ。リティスは真っ青になってしまった。

『オレ、最高の悪魔だからな! 姿を消してお前の側にいるぐらいたやすいことさ』

 姿を消せるのは知っているが、王妃の前に、こんなにマナーのなっていないパパベルを出してしまった!

「いいから、お帰りなさい! 帰らないと、罰を行使するわよ!」

 ひぃっとパパベルは悲鳴を上げた。悪魔と契約する以上、契約を守らなかった時の罰もきちんと決めてある。

「王妃陛下、失礼しました! パパベル! 早くお帰りなさい」

「あら、いいのよ。その子のことは、子供達からも聞いていたもの。パパベルとやら、こちらにいらっしゃい」

 いいのか、王妃の側に悪魔を寄せてしまっていいのか。

 リティスと契約している以上、王妃に害を与えることはできないが――万が一の時にはパパベルを『消す』しかないかと覚悟を決める。

『お、おう……』

 さすがに王妃自ら声をかけられて、パパベルもちょっぴり居心地悪くなったようだった。

「あなたのおかげで、セリカもとっても楽しそう。あなたにもお礼を言いたかったのよ。はい、あーんして?」

『あぁん?』

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