本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「――リティス」
「はい、お父様」
珍しいこともあるものだと思いながら父の方に向き直ったら、父はリティスに言い放った。
「お前の婚約が決まった」
「……え?」
不躾な声が漏れてしまってもしかたのないところだろう。この人が、リティスのためにまともな縁談を用意するとは思ってもいなかった。
だが、その反応が父を苛立たせたようだ。
「お前の婚約が決まったと言ったのだ。相手は、エデル・ベルフォラタ伯爵令息だ。次男で、今は宰相府で働いている」
「エデル・ベルフォラタ伯爵令息……ですか」
リティスは、婚約者だと告げられた青年の名前を繰り返した。直接の面識はないが、評判ぐらいは知っている。
次男であることから家を継がず、宰相府で働くことを選んだ人物だ。才能に溢れているという話も聞いている。家を継がないために婿入り先を探しているそうだ。
「……我が家に婿入り、ということでしょうか」
「はい、お父様」
珍しいこともあるものだと思いながら父の方に向き直ったら、父はリティスに言い放った。
「お前の婚約が決まった」
「……え?」
不躾な声が漏れてしまってもしかたのないところだろう。この人が、リティスのためにまともな縁談を用意するとは思ってもいなかった。
だが、その反応が父を苛立たせたようだ。
「お前の婚約が決まったと言ったのだ。相手は、エデル・ベルフォラタ伯爵令息だ。次男で、今は宰相府で働いている」
「エデル・ベルフォラタ伯爵令息……ですか」
リティスは、婚約者だと告げられた青年の名前を繰り返した。直接の面識はないが、評判ぐらいは知っている。
次男であることから家を継がず、宰相府で働くことを選んだ人物だ。才能に溢れているという話も聞いている。家を継がないために婿入り先を探しているそうだ。
「……我が家に婿入り、ということでしょうか」