本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
元婚約者でさえ、リティスにはそこまで気を使ってくれなかったのに。
「子供達を連れて行くよ。リティス嬢は、ここで待っていてくれるかな」
「はい、王弟殿下」
「やぁよ、あたくち、リティス嬢ともっとお話しするの!」
「その前に、君はやらねばならないことがあるだろう? ほら、行くぞ」
軽々とセリカを抱き上げたアザレウスと、こちらに手を振って「頑張って」と口の動きで伝えてきたイレクスが立ち去る。
(頑張れ……? 頑張れって、何を?)
首を傾げたリティスが、他の人の邪魔にならない位置で待っていようとしたら、不意に横から声をかけられた。
「リティス・オセルティス伯爵令嬢」
「は、はい――」
振り返ってみれば、そこに立っていたのは宰相であった。宰相本人と直接の面識はないものの、リティスと同じ年頃の娘がおり、彼女とは茶会や夜会といった社交の場で顔を合わせたことがある。
「宰相閣下! 失礼いたしました」
復習に付き合ってもらったマナーを思い出しながら、頭を下げる。どこか、間違っていなければいいけれど。
「王族の皆様と親しくしているようだな」
「子供達を連れて行くよ。リティス嬢は、ここで待っていてくれるかな」
「はい、王弟殿下」
「やぁよ、あたくち、リティス嬢ともっとお話しするの!」
「その前に、君はやらねばならないことがあるだろう? ほら、行くぞ」
軽々とセリカを抱き上げたアザレウスと、こちらに手を振って「頑張って」と口の動きで伝えてきたイレクスが立ち去る。
(頑張れ……? 頑張れって、何を?)
首を傾げたリティスが、他の人の邪魔にならない位置で待っていようとしたら、不意に横から声をかけられた。
「リティス・オセルティス伯爵令嬢」
「は、はい――」
振り返ってみれば、そこに立っていたのは宰相であった。宰相本人と直接の面識はないものの、リティスと同じ年頃の娘がおり、彼女とは茶会や夜会といった社交の場で顔を合わせたことがある。
「宰相閣下! 失礼いたしました」
復習に付き合ってもらったマナーを思い出しながら、頭を下げる。どこか、間違っていなければいいけれど。
「王族の皆様と親しくしているようだな」