本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
後半はエデルのことだったが、前半は古代魔術についてだったし、嘘をついているわけでもない――ということにしておく。
エデルは、あからさまにほっとした顔になった。こんなにも、小さな人だっただろうか。
「そうか……それならいいんだ。どうして、王弟殿下とあのように親しくしているんだ?」
「親しく、といいますか。王宮図書館で働いていて、殿下は上司ですから、お話ぐらいはしますよ」
もしかして、エデルの本命はこちらの話だったのかもしれない。
王宮図書館に保管されている書物は様々なものがあるが、リティスが任されているのは魔術書の解読。
魔術書に関しては、王宮魔術師団の管理下にあり、つまりアザレウスは、リティスの上司にあたるのだ。
「で、でも。王太子殿下や王女殿下だって」
「私が働いているのをどこだと思っているんですか。王宮図書館です。王宮図書館に、王太子殿下や王女殿下がいらっしゃれば、ご挨拶をする機会ぐらいはあります」
本当はただ挨拶しているだけではなく、一緒に食事をしたり勉強をしたりする程度には仲良くしてもらっている。イレクスに関しては、魔術の指導もしている。