本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「まあ、エデル様。あなた、こんなところにいたの? あら、お姉様。まさか、お姉様がエデル様を引き留めていたわけではないわよね?」
赤ワインのグラスを手に近づいてきたのは、フィノラだ。
正式に社交界に出るようになった彼女は、淡いピンクのドレスを着ていた。少々フリルが多すぎて幼いデザインのような気もするが、フィノラにはよく似合っている。
「……あなたとの婚約がどれだけ幸せなのか、惚気話を聞かされていたのよ。幸せそうでよかったわ」
「え?」
今のエデルとの会話の間、フィノラの話題なんてまったく出なかった。
これは、リティスの嘘。
けれど、その嘘で、フィノラの機嫌はよくなった。
「ええ、そうよ。私と婚約できて幸せって、いつもエデル様は言ってくれるわ」
「よかったわ。あなたとエデル様がうまくいっていれば、オセルティス伯爵家も安泰ですものね」
「……ええ」
バチバチとふたりの間で火花が散る。
生家にいた頃、リティスはフィノラに何か言われても返すようなことはしなかった。
赤ワインのグラスを手に近づいてきたのは、フィノラだ。
正式に社交界に出るようになった彼女は、淡いピンクのドレスを着ていた。少々フリルが多すぎて幼いデザインのような気もするが、フィノラにはよく似合っている。
「……あなたとの婚約がどれだけ幸せなのか、惚気話を聞かされていたのよ。幸せそうでよかったわ」
「え?」
今のエデルとの会話の間、フィノラの話題なんてまったく出なかった。
これは、リティスの嘘。
けれど、その嘘で、フィノラの機嫌はよくなった。
「ええ、そうよ。私と婚約できて幸せって、いつもエデル様は言ってくれるわ」
「よかったわ。あなたとエデル様がうまくいっていれば、オセルティス伯爵家も安泰ですものね」
「……ええ」
バチバチとふたりの間で火花が散る。
生家にいた頃、リティスはフィノラに何か言われても返すようなことはしなかった。