本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
彼女の言うことに素直に従っていたリティスが今回はそうしなかったことに、フィノラはわずかに苛立ちを覚えたようだ。
「お姉様、少しも家に戻ってこないんだもの」
「あら、戻る必要はないでしょう。必要な品は全部持ち出したのだし」
「……お父様は、困っているわ。領地のことで何かあったみたい」
ということは、リティスの報告書にようやく目を通してくれたのだろうか。今からでもきちんと対応すればなんとかなるはずだ。
「……ねえ、お姉様」
戻る必要もないかなとぼーっと考えていたら、不意にフィノラの声色が変わる。それに気づいたリティスがはっとした時には遅かった。
ふらりとフィノラがこちらに倒れかかってくる。慌てて受け止めようとした時、彼女の手が動いた。
(……うそでしょ!)
ワインがドレスにかかってしまう――身をよじって少しでも被害を小さくしようとしたら、ワインはリティスのドレスにかかることなくはじき返された。そのかわりに、フィノラがまとっていたドレスが、ワインの色に染まる。
「きゃあ……!」
「お姉様、少しも家に戻ってこないんだもの」
「あら、戻る必要はないでしょう。必要な品は全部持ち出したのだし」
「……お父様は、困っているわ。領地のことで何かあったみたい」
ということは、リティスの報告書にようやく目を通してくれたのだろうか。今からでもきちんと対応すればなんとかなるはずだ。
「……ねえ、お姉様」
戻る必要もないかなとぼーっと考えていたら、不意にフィノラの声色が変わる。それに気づいたリティスがはっとした時には遅かった。
ふらりとフィノラがこちらに倒れかかってくる。慌てて受け止めようとした時、彼女の手が動いた。
(……うそでしょ!)
ワインがドレスにかかってしまう――身をよじって少しでも被害を小さくしようとしたら、ワインはリティスのドレスにかかることなくはじき返された。そのかわりに、フィノラがまとっていたドレスが、ワインの色に染まる。
「きゃあ……!」