本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 眉をぎりりと吊り上げ、目の前にある手紙をぐしゃっと握りつぶす。

「どうして、彼女も欠席なのよ。次のお茶会、欠席者が多すぎじゃないの?」

 以前だったら、フィノラがお茶会を開くと言えば、友人が多数集まってくれた。フィノラの愛らしさに惹かれる男性も多い。

 男性の知り合いが多くても、フィノラは彼らとはしたないお付き合いはしなかった。

 それどころか、友人達と家格と性格が合いそうな男性がいれば、積極的に引き合わせてきた。

 結婚はもちろん親が決めるものだが、この頃では少しずつ恋愛結婚も認められ始めている。

 フィノラが紹介した相手が親に認められて婚約を結んだケースも多く、少し前ならばフィノラの開くお茶会には、皆、こぞって参加したがった。

 なのに、このところお茶会の欠席者が増えている――婚約が決まった人だって、フィノラへの恩を忘れずに、今までは出席してきたというのに。

「それに、今シーズンはドレスを新調するなってお父様が言うし!」

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