本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 このところ忙しくかったし、今まで見たことのない本を見る機会が増えたため、曽祖母の隠し部屋には行っていない。

(どうしよう、どうしよう……!)

 リティスは青ざめた。曽祖母の隠し部屋にだって、たくさんの本がある。きっと、貴重なものもあるだろう。

「リティス嬢、どうした?」

「あ、あの……実は……私も、持っているんです。貴重な本を」

「だが、君の本は伯爵家のものだったと」

 たしかに、以前、アザレウスには説明した。

 伯爵家にあった書物で独学で魔術を学んだのだ、と。だから、リティスの使う魔術は今の魔術ではなく、魔術陣を用いた古代魔術なのだとも説明した。

 ――けれど。

「……話していないことがあるんです。聞いていただけますか? まだ、確認はしていないのですが」

「……俺でよければ」
「これは、伯爵家の人々も知らないことなのですけれど、曽祖母も魔術が使えたようなのです」

 そう前置きをして、リティスは説明を始めた。

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