本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 もっとも、出た先ではリティスから遠く離れることはできない。やはりまだ、信用はできないのである。

「魔術書を盗んだ人の痕跡が残っていないか見るだけなんだから、私一人でも大丈夫なのに」

『人間以外が関わってるなら、オレも行かないとだろっ』

 たしかに、パパベルの力を借りられたら楽かもしれないけれど。

「ちょっと、あなたを働かせすぎじゃないかなって私反省しているところなのよ」

 そもそも、パパベルの知識を得るために契約したのではなかったか。

 だが、現実には子供達の遊び相手もお願いすることが多いし、ここだけの話、寮の自室を片づけるのも、パパベルの手を借りているのである。

『かまわねぇって。オレも退屈だからな。あの子らの相手をするのは嫌いじゃない』

 もしかしたら、王宮内に飽きてしまって、外の空気を吸いたいだけなのかも。それはそれで、まあよしとしておくか。

 アザレウス達王宮魔術師団とリティスが到着したのは、とある侯爵家だった。二代前の主が、魔術の才能に恵まれていたらしい。

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