本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 その間も、アザレウスや王宮魔術師達はそれぞれに調査を進めているようだ。王宮に戻ってから、詳しい話を聞いてみよう。

 王宮に戻り、それぞれの調査結果をつき合わせてみる。調査の結果、やはり古代魔術に関係するものが多いという結論にいたった。

「……殿下、少しよろしいですか?」

「なんだ?」

「……盗まれた書物は、召喚に関するものと、古代魔術に関するものが多いようです。あと、気になるのが……」

 グレン・ダイヤードとは、この屋敷から盗まれた『契約の基礎』を執筆した魔術師なのだが、それ以外の功績については完璧に消滅させられている。

 千年ほど前、今のこの王国があるあたりを治めていた国を消滅させたのが、グレン・ダイヤードではないかと言われている。

 リティスの使う古代魔術も、彼の時代に作られたものが多いとされている。

(……もしかして)

 リティスのたどり着いた結末に、アザレウスもあっという間に到達した様子だった。

「リティス嬢、君はこの調査から下りた方がいい」

「でも、殿下。私と――パパベルなら、魔術書を盗んだ人に対抗できるかもしれません」

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