本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
 悪魔に集めさせた魔術書の中に、いたずらが得意な悪魔を呼び出すものがあったから、と。
 宰相は、その石にパパベルに扮した悪魔を封じたので、王宮に残してくるようフィノラに指示したらしい。その悪魔が悪さをすれば、リティスのせいになるから、リティスを貶めることができる、と。

 そして、フィノラはリティスに会うという名目で、王宮図書館を訪れた。その際、宰相から渡された石を王宮図書館の近くに隠したそうだ。

 フィノラとしては、リティスに対する嫌がらせだけのつもりだったという。

「……宰相閣下は、石に私の魔力を流して隠すように言ったわ。私は、その通りにしただけ」

 リティスは、大きくため息をついた。

 悪魔を召喚する魔道具のようなものをフィノラに渡したのだろう。契約者の名にフィノラの名が残っていたのは、魔道具に魔力を流して起動したのがフィノラだったからか。

 フィノラの長い話が終わった時には、アザレウスもリティスも難しい顔になっていた。証拠がなければ、宰相を捕らえるのは難しい。

 だが、少なくともフィノラの背後に誰がいたのかはわかった。

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