本好き地味令嬢は、自由を満喫していますので。~今さら助けてくれと言われても、二度と家には戻りません!~
「あ、あの本当に知ってる限りのことは話したんです! 助けてくれますよね?」

「考えておく」

 そうフィノラに言うなり、アザレウスは部屋を出るようリティスをうながした。

「あ、ありがとうございます!」

 フィノラは、上ずった声でお礼の言葉を口にした。

 リティスの肩に乗ったパパベルは、フィノラに向かって手を振っている。

 ひぃぃと、フィノラはまたもや悲鳴を上げた。どうやら、パパベルのことは本当に苦手になってしまったようだ。

 階段を降りながら、リティスはアザレウスに問いかけた。

「本当に、フィノラを助けてしまってよかったのですか……?」

「考えておくとは言った――まあ、兄上に一言添えてやるぐらいはするさ。王族を攻撃する意思はなかったようだし」

「あの、フィノラを壊してもいいって……殿下は、本気だったのですか?」

 楽しんでいたパパベルはともかく、アザレウスはそこまで非人道的なやり方をするようには思えなかった。先に階段を降りていたアザレウスは立ち止まり、そしてこちらに向き直る。

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